が部屋を出て行った後、俺は席に座ると目の前にあった封筒を手に取った。
「読んでもいないのに決め付けるな・・・か。」
まっすぐ俺の目を見てこの手紙を渡すの姿が今でも目に浮かぶ。
たかが誕生日だってのに、こんな寺の庭を通ってやってくる馬鹿は・・・アイツくらいだろうな。
あんな所からやってくるのは悟空だけだと思っていたから昇霊銃を取り出したが、今度から少し考えた方がいいな。
自然と自分の頬が緩む事に若干驚きながらも引き出しからハサミを取り出した。
トントンと中の紙を端に寄せて封を切れば、中には封筒と同じ色の薄い便箋が入っていた。
それを取り出して広げ視線を走らせる。
三蔵へ
貴方がこれを読んでくれると信じて代表で僕が書かせてもらっています。
に手渡すようお願いしましたから、大丈夫だと思いますが・・・。
あらためて、お誕生日おめでとうございます。
ささやかですが悟浄の家で宴席の準備をしています。
仕事が終わったらで構いませんので、悟空と一緒にいらして下さい。
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以下、日頃の感謝の言葉が八戒の綺麗な字で書かれており、最後に拙い中国語でオメデトウと書かれているのに気付いた。
「・・・字はまだまだだな。」
その文字を誰が書いたのか・・・口にせずとも分かる。
読んでみなければ確かにあいつらの感謝の気持ちを受け取る事は出来なかった。
俺はホンの少しだけに感謝しつつその手紙を元へ戻そうとして、もう一枚重なっている事に気付いた。
「もう一枚あったのか・・・」
「・・・前言撤回だ!あっの馬鹿どもがっっ!!」
俺は手に持っていた二枚目の紙を握りつぶして立ち上がった。
そのまま部屋を出ようとすると、ちょうど外から悟空が中に入ってきた。
「うわっ何だよ三蔵。ビックリするじゃん。」
「おい、あいつらはどうした。」
「あいつらって?」
首を傾げる悟空の胸倉を掴んでわざと言葉を区切りながら喋る。
「と八戒と・・・河童だ。」
「達なら帰ったよ。」
「・・・ほぉ。」
「なぁ何があったんだよ、三蔵!」
「知るか!」
俺は手に持っていた手紙を床に投げ捨てると、机に置いていた書類をひとまとめにして廊下に出た。
こんなもん俺じゃなくても出来るだろう!
とっとと他の奴に仕事を押し付けて、いますぐあいつらの息の根を止めにいく!!
「何だよ・・・俺には床にゴミ捨てるなっていつも言うのに・・・」
俺は床に落ちていた綺麗な紙を拾って捨てようとしたけど、その中に『』って書いてあったから何気なく広げてみた。
追伸
オレと八戒はチャンの手作りのあったかぁ〜いケーキを食いましたv
モチロン、出来立てをチャンと一緒にv
一応口は出しましたが、手は出していません。
・・・先に味見はさせて頂きましたけどね。
「・・・って何だコレ?」
ひとまず今三蔵の機嫌が悪いのはコレが原因だというのが分かったから、尋ねるのは止めてそのままゴミ箱に捨てた。
その後戻ってきた三蔵に引きずられるように寺を出て、悟浄たちの家に行くって言った三蔵が何でいつも以上に銃弾を補充してるのか分かんなかった。
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